そこにそんなもの見えるはずはないんだけれど
僕はいつも錯覚してしまうんだ
君の透き通る雪のような白い肌に
流れる黒髪に
やわらかな赤い唇に
全てに
光が見えて
君の背中には羽がある
僕には触れることさえできない羽が
僕の錯覚に君は笑いかけて
ウソじゃないよ
私は自由な空をかける鳥だから
って笑うんだよ
でも君は今僕を見つめながら
誰のことを考えているの?
君の背中の羽は
他の誰かのところへ飛んでいくためのものじゃないかって
僕はそう思ってしまうんだよ
天使のような君を
僕だけの鳥かごに閉じ込めて
誰かのところへ飛んでいくための羽なんか
ひとつひとつむしりとって
僕だけのものに
僕だけのものに
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