むせかえるバラの香り
君はお気に入りのこの庭に
誰もいれようとしなかった
君だけの楽園
僕さえもふれることのなかった
君の大切なところはとても綺麗
そっと触れた薔薇の棘で指先から赤いものが流れる
赤い薔薇に寄り添って咲いた白い薔薇は僕の血で赤く染まっていく
君の庭に僕のものができたよ
頬を赤く染めて息を切らして
君は庭へやってきた
どうして泣くの?どうして泣くの?
君は僕に抱きついて
「花には毒があるの」
って泣いた

そんなに泣かないで
大丈夫だよ
君の持っている毒ならば僕がすべて包んであげる
大丈夫だよ
君の持っている毒もすべて君だから
大丈夫だよ
君の持っている毒もすべて愛しているから

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