栗色の髪はママゆずり
深い緑色の瞳はパパゆずり
じゃあこの性格は誰に似たの?
優しくなんかなれなくて
明るくなんかなれなくて
笑う事も知らない

あたしはママにもパパにもほとんど会わない
だってママもパパも忙しいの
あたしは広いこの部屋に
いつも一人でいました

モノトーンの部屋に残った 紅茶のカップ
ママの部屋でわざと割ったの
あたしが大好きな紅茶をこぼして
だって気づいて欲しかったのよ

白いシーツに残った 赤い血痕
パパのベッドにわざと残したの
あたしがあたしを自分で傷つけて
だって気づいて欲しかったのよ

でもママは
あたしが紅茶を大好きな事を知らない
でもパパは
あたしの血が赤い事さえ知らないの

だって気づいて欲しかったのよ

あたしは広いこの部屋に
いつも一人でいました

だって気づいて欲しかったのよ

詩のページトップに戻ります。

TOPに戻ります。