幼稚園の頃
ママの鏡台の前で
きれいな赤いルージュをひいたの
背伸びした心は
小さな体に似合わなかった

高校生の頃
自分の部屋の鏡の前で
毎日ピンクのルージュをひいていた
背伸びした恋のため
幼い体であなたを誘惑したの

大人になって
一人暮らしの部屋の鏡の前で
濃いブルーのルージュをひいている
背伸びした心で
魔性の女のふりをしていたの

本当は泣いてばかり
心はまだ幼いの
あなたを誘惑して
あなたをだますふり

ふりまわされたくないの
あなたのこと いつだって手なずけていたい
子猫のように泣くあなたに
あたしはエサをとりあげるご主人様

本当は知っている
体もまだまだ幼いの
あなたの好きなブルーの口紅(ルージュ)
あたしはペットにふりまわされるご主人様

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