夢というものは仮想現実で
現の幻想に過ぎない
それなのに僕は夢にすがって
いつか現実さえも見失ってしまう
誰かの手のひらで踊っているオルゴールの人形
いつか疲れ果ててその肉体が朽ちてしまうのだろう
もしかしたらその前に飽きられて捨てられてしまうのかもしれない
永遠に悲しい運命(さだめ)からは逃げ出せない
幸せに踊っているから
幸せな終結を迎えたいだけなのに
永遠に夢は夢のままで
現実にはなりえなくて
幻想に囚われて
泣くことも笑う事も忘れてしまう
泣く事も笑う事もできない人形は
オルゴールの中で踊る権利さえも失われてしまう
夢の中で眠る事しかできなくて
ありもしない幻想にすがるしかなくて
そしてー
次の瞬間に目の前で
全てがはじけた
夢も希望も絶望も喜びも悲しみも現実も全て
白く輝いて白く輝いて
皆無になってしまった
僕の消滅
心が消える
僕が僕でなくなる瞬間
優しいあの笑顔が一度だけうかんで消えた
次に僕でない僕が笑うんだ
もう二度とあの笑顔はみることができない

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