隣の ブルが 鎖をちぎって 逃げ出した
弱い僕は いつもこのまま
やさしい飼い主の ななちゃんと
おいしいご飯のある この家から
逃げ出すことはできない

とても楽でやさしい空間。

鎖をちぎる力を僕は持っていない

でももし、もっとおいしい餌をくれるよ
って人があらわれて
鎖を とってくれるよ
って言ってくれて
自由に遊びに出かけてもいいんだよ
って言ってくれたとして

…僕は逃げることを選ぶだろうか?

答えはNOだと思った。

僕がしばられているのは この重たい鎖じゃないの

大好きなななちゃんの やさしさなの
大好きなななちゃんの 笑顔なの
大好きなななちゃんの 愛なの

僕は とても心地の良い 名前の鎖で しばられて
ここを動けない

ななちゃんがここにいる
ななちゃんの笑顔が僕に 安らぎを与えてくれるの

ここはとてもあたたかな閉ざされた空間ー。

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